高額療養費の改定案をAIに批判させる

国会の予算委員会でも議題になっている高額療養費の問題。ChatGPTはこれをどう評価するのだろうか。厚労省が公開している高額療養費の制度概要と改定計画についての資料をアップロードし、どのように批判されるかを尋ねた。

以下に、ChatGPTの回答を、一部のスタイルを修正しただけの状態で掲載する。


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高額療養費改定計画の問題点を保険制度の観点から批判する

今回の高額療養費制度の改定は、制度の公平性・持続可能性の観点で多くの問題を孕んでいる。以下、公的医療保険制度の基本原則に基づいて批判する。


1. 社会保険方式の理念からの逸脱

日本の医療保険制度は社会保険方式を採用しており、国民が収入に応じた保険料を支払い、必要なときに医療サービスを受けられる仕組みになっている。しかし、今回の改定はこの理念に反する点が多い。

① 高所得者の負担が過剰になり、社会保険としての適正なバランスを欠く

改定後、年収1,200万円以上の自己負担上限額は最大44万円以上に引き上げられる。一方、住民税非課税世帯は据え置きとなっている。

  • 問題点: 高所得層への負担増が一方的であり、累進的すぎる負担設計になっている。社会保険の理念では、所得に応じた公平な負担が求められるが、今回の改定は「高所得者にのみ極端に負担を求める」制度設計になっている
  • 結果: 高所得層が「割に合わない」と感じ、民間保険へ流出するリスクがある。これが進むと、公的医療保険制度の基盤が弱体化し、制度全体が持続不可能になる恐れがある。

② 保険原理を無視した負担増

本来、医療保険制度は「リスクの共同体」として、低頻度だが高額な医療費が発生する事態に備える仕組みである。しかし、今回の改定は慢性的に医療を必要とする患者の負担を増やし、保険本来の役割を弱めている

  • 例えば、がんや慢性疾患の患者は長期的に高額な医療費を必要とするが、多数回該当の負担軽減がほぼ無意味化している
  • 問題点: 「保険は病気になったときに助け合う仕組み」であるはずが、「病気の人に負担を押し付ける仕組み」に変質しつつある

2. 給付と負担のバランスの不均衡

① 付加給付のある健康保険組合と国民健康保険(国保)の格差が放置されている

現在、健康保険組合(特に大企業の組合)では「付加給付」があり、自己負担額が2万円~3万円に抑えられているケースが多い。一方、国民健康保険では付加給付がなく、直接的に高額療養費の上限引き上げの影響を受ける。

  • 問題点: 「どの保険に属しているか」によって、同じ医療を受けても負担が大きく変わる
  • 改定の影響: 国民健康保険加入者(自営業・フリーランス・非正規労働者など)が特に大きな負担増を受ける。これは社会保障制度の公平性を損なう。

② 負担増の大義名分が曖昧

政府は「持続可能な医療制度のため」として負担増を正当化しているが、その財政試算には問題がある。

  • 高額療養費の見直しによる財政効果は年間約2,600億円(2026年試算)だが、これを補填する財源が他になかったのかという検証が不十分。
  • 例えば、製薬業界や医療機関への支出の見直しを先に行うべきではなかったか? という視点が欠けている。

3. 長瀬効果(受診抑制)による健康格差の拡大

高額療養費の自己負担上限が上がると、経済的な理由で必要な医療を受け控える人が増える(長瀬効果)

  • 既に過去の改定でも、自己負担が増えた層では「予防医療の遅れ」や「病状悪化による重症化・長期入院」が報告されている。
  • 今回の改定により、特に中間層が受診を控える可能性が高まり、結果として医療費全体が増大するリスクがある。
    • 例えば、糖尿病や高血圧などの慢性疾患で定期的な通院が必要な人が、負担増を理由に通院を控えた場合、将来的により高額な治療(人工透析など)が必要になる可能性がある

4. 改定プロセスの不透明性と正当性の欠如

① 国民の意見が反映されていない

今回の改定では、全国がん患者団体連合会などからの反対意見があったにもかかわらず、政府は当初案をほぼ維持。これは、公的医療保険の根幹に関わる改定が国民不在のまま決定されたことを意味する

② 「一部緩和」で批判をかわす手法

政府は「多数回該当の上限額を据え置く」と発表したが、全体の負担増を考えれば、これは「目立つ部分だけ譲歩した」に過ぎない

  • 実際、患者団体は「一旦凍結を求めざるを得ない」と声明を出しており、負担増の本質は変わっていない

5. 結論:社会保険制度の歪みを放置したままの改定

今回の高額療養費制度の改定は、単なる財政負担の問題ではなく、社会保険制度の基本理念を揺るがす問題である。

主な批判点

  1. 社会保険方式の理念から逸脱し、高所得層に過度な負担を強いる一方、国保との格差を放置
  2. 付加給付のある組合と無い組合の格差を考慮せず、一律の負担増を押し付け
  3. 受診抑制(長瀬効果)による健康格差の拡大が無視されている
  4. 国民的議論を欠いたまま、不透明なプロセスで決定された

提言

  • 財政均衡のための負担増よりも、医療費全体の適正化(薬価の適正化、医療の効率化)を先行させるべき
  • 高額療養費制度の変更は、国民的議論を経て透明なプロセスで進めるべき
  • 医療制度全体の持続可能性を考え、患者負担の公平性を担保する制度設計が必要

負担を増やす前に、本当に公平な制度なのかを問い直すことが不可欠である。


ここまで


私が従前から問題に感じていた、1.②の

問題点: 「保険は病気になったときに助け合う仕組み」であるはずが、「病気の人に負担を押し付ける仕組み」に変質しつつある。

や、2.②の「負担増の大義名分が曖昧」という部分がしっかりと論じられている。

さらに、3で指摘されている、長瀬効果による医療費増大のリスクについても重要な視点だ。全体の医療費を増大させながら、政府負担分のみを減らす試みになるという批判ができる。

一方で、1.①で挙げられている

結果: 高所得層が「割に合わない」と感じ、民間保険へ流出するリスクがある。

については、国民皆保険という前提を無視したものになっていて、妥当ではないと考える。

また、2.①の付加給付による組合間格差については、改定とは別の、既存の問題であると考えている。付加給付が組合財源に基づく以上、改定による影響は組合にも生じるだろう。ただし、構成員の違い(典型的には、高齢者が国民健康保険に集中することなど)によって、改定の影響が一部の組合・集団に偏り、格差が拡大するという指摘なら妥当性がありそうだ。


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